憲法改正問題

 

憲法改正問題

 

多くの日本人は現在の日本国憲法について、根本的に勘違いしていることがある。

 

日本国憲法はGHQ占領下で作られた憲法であり、国際法違反である。

 

日本国憲法は、マッカーサーと数人のアメリカ人により作られた憲法である。日本人のための憲法をアメリカ人が作るとは、根本的に間違っているのではないだろうか。私は世界の憲法を知らないが、外国人が作った憲法を所持している国は、日本だけではないだろうか。

 

マッカーサーが日本国憲法を作る時の根本思想は、日本を二度とアメリカに反抗できない国にする。アメリカが日本を抑え込む、ことであった。従って、憲法９条は、アメリカが日本を支配することが目的だった。しかし、戦後の一部の日本人は、日本が二度と侵略戦争を起こさないために９条を制定したと解釈を変えたのだった。この解釈が、現在の憲法論議を複雑にさせている。

 

９条を素直に読むと、自衛権を放棄している。別の言い方をすると、外国から侵略されても、抵抗しないということである。そうなれば、日本という国は、外国から好きなように侵略される国家となる。政府は、日本は独立国家である以上、当然自衛権はあると説明している。しかし政府の解釈で自衛権を認めるのなら、はっきり憲法に書くべきである。あいまいな表現は、日本国民にも外国人にも、分かりづらい。

 

なぜ、マッカーサーは憲法９条で自衛権を放棄させたのか。その理由は先にも述べたが、アメリカが日本を支配するためであり、自衛権も認めさせないという意図だったと思う。

 

時々、マスコミの報道で、憲法９条は世界にない条文で、世界の理想である、と報道されることがある。憲法９条は自衛権を放棄しているのだから、そんな憲法は世界にあるはずがない。日本のマスコミの偏向報道はひどい。

 

憲法９条が存在して、世界で一番喜ぶのは、中国の習近平、二番目は、ロシアのプーチンである。マスコミに護憲派が多いのは、中国の影響が大きいと思う。

 

日本人の多くは、日本は過去の戦争で大変な被害を受けたから、二度と戦争を起こさないよう、憲法９条は必要だと思っている。この考えには根本的な間違いがある。日本の過去の戦争は、侵略戦争はなく、全て自衛の戦争だった。自衛の戦争とは、自衛権を行使し、日本の領土、日本国民の生命と安全を守るための戦争だった、ということである。

 

なぜ自衛の戦争と言えるのか。詳細は私のメールマガジンに書いている。ここでは少しだけ述べる。

 

戦争当時の日本は、生糸以外に付加価値の高い輸出品はなく、国家の経済力は当時の欧米に比べるとはるかに弱かった。このため国防力も軍事費も少なく、必須の石油や鉄の資源がないので、世界では日本の国防力はCクラスと見られていた。国民は今よりはるかに貧しかったが、強く連帯し、国民の愛国心、道徳心は世界一、識字率も世界一であった。

 

日本の平時常備兵力は２０万人にすぎず、中国蒋介石軍の２５０万人、ソ連軍の１９０万人には遠く及ばなかった。米国の軍事力はさらに巨大であった。このように軍事力で圧倒的大差をつけられている国に対し、日本が侵略目的で戦争を仕掛けるはずはない。アメリカも日本の軍事力を低評価していて、この理由で、ルーズベルトの対日挑発行為を起こす原因となった。戦後、マッカーサーはアメリカ議会で、日本は自衛のために戦争したと演説しており、アメリカのフーバー大統領も、著書の中で、日本は自衛のために戦争をしたと書いている。

 

戦後、アメリカ占領軍と、ソ連が糸を引く日本の左翼組織が、日本軍をボロクソに非難したので、外国の実情を知らない人のよい日本人は、戦後の混乱期に、日本軍に対する偏見を持ち、洗脳されていった。その後も中国と韓国から信じられない歴史認識を押し付けられ、そのまま信じてしまった。日本の軍国主義を反省し、今後二度と侵略戦争をしてはいけないという誤った考えが、戦後の日本人の中に浸透していった。

 

戦前の大日本国憲法のなかに、現在の日本国憲法９条が書かれていて、当時の政府が自衛権はあると解釈していたとしよう。その場合、日本の戦争は回避できたか。答えはノーである。日本の戦争、すなわち、日清戦争、日露戦争、日中戦争（シナ事変）、太平洋戦争（大東亜戦争）は全て自衛の戦争であり、当時の憲法で例え９条があったとしても、戦争を回避できなかった。過去の戦争を二度と起こさないために憲法９条は必要というのは間違った考えである。

 

私は、国際法違法の憲法、マッカーサーが作ったアメリカ人のための憲法は、改正して何の問題もないと思う。９条には、自衛隊の明記だけではなく、自衛権も明記したい。その他、首相公選制を導入して、総理大臣を国民の直接選挙で選べるようにするなど、改正したい点は他にもある。３分の２以上の賛成がないと憲法改正ができないのは、マッカーサーが日本人の手で憲法改正できないように仕組んだ条文であり、戦後７０年過ぎても、その条文に縛られるのは、時代錯誤だと思う。